Adara
緑の芝生を駆け抜ける一陣の風は、まるでそう、流れ星にも似ていた。
誰もが一目見たいと憧れ、見た人の胸を幸福で満たす流星を瞳に映した瞬間、私も人々と同じようにその輝きに魅せられた。はじめは、いつかともに同じレースを駆けたいという決意と目標の対象だった。
けれど、きっと今はちょっと違う。
「私、スズカさんのこと本当にとってもとっても大好きです!」
「ふふ、ありがとう。わたしもよ、スペちゃん」
私の突然の告白を、少しだけ目を見開いて受け止めた後で、スズカさんは頬をほのかに赤くしながら穏やかに微笑んだ。
ううん、そうじゃないんです。
私ね、一緒に走っているとき以外でもどきどきしていて、コースの上だけじゃなくていつもずっとスズカさんのそばにいたいって願ってしまう、わがままなウマ娘になっちゃいました。
「私、」
――私。いつも一番前を走る
「スズカさんに恋してるんですッ」